東京バベルタワー

東京バベルタワー

1990年前後の日本の高度経済成長期、いわゆるバブル景気時に、高さ1000メートル級の超々高層建築物の構想ブームがあり、主に大手ゼネコン各社がその構想を発表しました。X-Seed4000(大成建設)・エアロポリス2001(大林組)・スカイシティー1000(竹中工務店)などがそれに当てはまります。バブル崩壊後、これらの構想は白紙になったそうです。

そのほとんどは、当時の技術的な可能性のみを着目したものであって、社会的価値・経済的可能性は度外視した内容です。草案にしかなりえなかった構想ばかりで、この「東京バベルタワー」もその呼称から、おそらくそのひとつと推測できますが、真意のほどは分かりません。東京バベルタワーが発表されたのはバブル崩壊後の1992年6月です。バブル経済は1991年2月にしたものの、実際は1992年末頃までバブル好景気の雰囲気を感じていたそうです。

東京バベルタワー

東京バベルタワーは、1992年にブラジル リオ・デ・ジャネイロで開催された「地球環境サミット」で、早稲田大学理工学部建築学科尾島俊雄研究室が、発表した都市デザインです。

高さ1万メートルの巨大さは、超々高層建築物の中でも群を抜いて高く、世界最高峰の山「エベレスト」(8848m)を軽く抜いています。もし実現していたら、間違いなく地球一高い物体になっています。

ジェット機の国内線の飛行高度は、10000m(国際線は12000m以上)だといわれています。高度10000mでは、気温約マイナス55度、気圧は地上の1/4になります。



プロジェクト:東京バベルタワー 1992年
提案:尾島俊雄(早稲田大学名誉教授)

建設地:東京(山手線の内側すべて)
高さ:10000m
居住人口:3000万人
建設費:3000兆円
建設期間:100~150年
基底面:110km²
総床面:1700km²
鋼材量:10億トン

宇宙(Cosmos)9000m~10000m
太陽エネルギーコレクター、宇宙開発センター

臨海(Ultimate Territory)6000m~9000m
工業・実験研究・基地施設。建物面積:約20000ヘクタール

空海(Sky Territory)3500m~6000m
教育・行政・レジャー施設。建物面積:約20000ヘクタール

雲界(Cloud Territory)1000m~3500m
商業・オフィス・ホテル施設。建物面積:約30000ヘクタール

人界(Human Territory)0m~1000m
住居・商住複合施設。建物面積:約100000ヘクタール

他界(Geo Territory)地下
地下インフラ・エネルギープラント・駐車場・発電施設


ネットでは、東京バブルタワーなどと、揶揄されているのを見かけますが、このような計画が誕生しない時代もなんとなく寂しいような気がします。

参考 : バベルの塔


ハイパービルディングプロジェクト

地表から空中へ

ハイパービルディング

ハイパービルディング計画とは、無秩序に広がってしまう平面都市構造の問題を解消するため、水平型の都市を垂直に転換するという考え方の都市構造計画です。

縦方向空間に都市機能を集中させて、都市を丸ごと内包した巨大建造物を作る計画です。

都市活動に伴う廃熱が蓄積して起こるヒートアイランド現象や、自動車の排気ガスなどの自然環境問題や、交通渋滞などの交通アクセス問題などを解決しようという次世代に向けた都市デザインです。

写真:Christian Stoll

ハイパービルディング研究会

1994年にハイパービルディング研究会(事務局:財団法人日本建築センター、建築技術研究所)をバブル崩壊後に発足させて、このプロジェクトを継続して研究を続けているといわれています。

現在でもハイパービルディング計画は、都内2ヶ所で進行中のはず(?)ですが、ハイパービルディング研究会の公式ホームページは、消失している状態で現状では確認できない状態です。もしかしてハイパービルディング構想・研究会は度重なる政権交代、東日本大震災の影響で吹っ飛んだのかもしれません。

新宿ハイパービルディングプロジェクト
駅からのアクセス問題、昼と夜の人口格差問題、新宿副都心部の老朽化問題、これらを解消するために、立体回廊で超高層ビルを繋ぐ構想。

築地グリーンスパイラルシティー
築地市場移転後の跡地に、ハイパービルディングを建設する構想。詳細は不明。

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