ヒートアイランド現象

ヒートアイランド

東京のヒートアイランド現象

ヒートアイランド現象とは、都市の気温が周辺(郊外)に比べて高くなる現象です。都市と郊外の気温差は、夏より冬、昼より夜に大きくなることが分かっています。現在では二酸化炭素(CO2)とは特に関係ないといった説が有力です。

名前の由来
「ヒートアイランド(heat island)」を直訳すれば「熱島」になります。これは気温分布地図を描いたとき、著しく赤くなった都市部がその温度差から、浮き上がった島のように表示されるからです。日本語でヒートアイランドは都市高温化といいます。また英語ではUHI(urban heat island)と呼ばれます。



ヒートアイランド現象が起こる原因

  • 建物の蓄熱と放熱のタイミング
  • 密集するビルによる光反射率の低下
  • アスファルトや、建築物のコンクリートによる舗装の影響
  • エアコンなどの空調設備や自動車からの人工排熱

コンクリートの性質
コンクリートは暖まりにくく、冷えにくい特性があります。コンクリートで作られた建物は、夕方から夜にかけて蓄熱した熱をじんわり放出する性質があるので、これが原因になって夜間の気温が下がりにくい環境ができあがります。

都市と郊外
都市部では日中に熱が蓄えられやすく、しかも夜間は気温が下がりにくい状況なのに相反し、夜間の郊外では放射冷却の効果によって地表の気温が急激に下がるため、ヒートアイランド現象による気温の格差は昼より夜が激しくなると考えられています。

また、夏より冬の方が郊外の冷却が強くなるため、都市によるヒートアイランド現象は冬に格段の差が生じる傾向にあります。

参考ページ・気象庁「ヒートアイランド現象


懸念される影響

  • 電力需要増加
  • 気温と比例する空調排熱による悪循環
  • 大気汚染、光化学オキシダント(光化学スモッグ)の増加
  • 気温による水資源の需要の増加と資源量減少
  • 熱中症などの人体への影響
  • 害虫の増加などの生物・農業への影響

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