エリコの塔

エリコの塔

世界最古の塔

エリコの地図

世界で最古の塔はバベルの塔ではなく、パレスチナのエリコ地方にあった「エリコの塔」で、人類最古(旧約聖書時代)の石で組まれた塔です。

エリコ地方はパレスチナにあり、現在では20000程度の人口の地域です。メソポタミア文明前の新石器時代に栄えた街で、世界最古の町と呼ばれ、海抜マイナス250mの世界で最も標高が低い町です。

エリコは旧約聖書(ヘブライ語聖書)に何度も登場し、棕櫚(しゅろ)の町と呼ばれていました。


エリコの塔(Tower of Jericho)紀元前8000年
現在のパレスチナにあった、高さ8.5メートル(3階建て)、直径9メートルの世界最古の石像建築物です。 新石器時代のプロトシティ(当時の都市、または街)で建設された塔です。塔の内部には、22段になる階段があり、上の画像から階段に通じる穴が見えます。

エリコの塔イラスト





ちなみに、木造として世界最古の塔は法隆寺の五重塔です


造られた目的
エリコの塔が造られた当初の目的は、見張り台のように軍事的目的で利用するためではなく、天文学の目的に利用されたという説が有力です。コンピューターによるシュミレーション解析によると、夏至の日没によってできる近隣の山脈の影が、エリコの塔を最初に隠した後、街全体を覆うことが分かっています。

エリコの壁

エリコには、それぞれの時代に出現した街がいくつかあります。

  • 新石器〜旧約聖書時代 テル・エッ・スルタン(Tell es-Sultan)
  • 紀元前後 トゥルール・アブー・エル・アラーイク(Tulul Abu el-‘Alayiq)
  • 現在 テル・ハリ(er-Riha)

テル・エッ・スルタン

前8350年~前7370年頃の地層から、広さ約4ヘクタール、高さ4m、幅2mの石壁で囲まれた街「テル・エッ・スルタン」(画像)が発掘されました。

この壁の一部に「エリコの塔」は組み込まれていました。この街は紀元前7370年頃に放棄され、2度に渡って異なる文化をもつ民族がエリコに住み着き、その度に新たな都市として増築されていきました。

また壁も何重にも増やされ、だんだん強固になっていったことも、時代の異なった地層からわかっています。

エリコの占領



エリコの厚い城壁が、聖書の中では「打ち破ることができない」の意味の例えとして使われています。


旧約聖書に登場するエリコの壁(Walls of Jericho)
ヨシュアはエリコの街を占領しようとしたが、エリコの街の城門は閉ざし、侵入することができなかったと書かれています。

新世紀エヴァンゲリオン第9話での引用

惣流・アスカ・ラングレーが「これは決して崩れることのないジェリコの壁。これをちょっとでも越えたら死刑よ。」とシンジに言い去って、引き戸を閉めるシーンがあります。

ここでアスカの言っている「ジェリコ」とは、まさにエリコ(Jericho)のことです。ここでも「絶対に崩せない壁」として引用されています。

しかしながら、ヨシュア記6章でエリコの壁は、ラッパの音と軍隊の叫び声で崩れ落ちたと記されています。

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